■このページについて

 マイケルオリバーのいうところの「無能力化」(disablement)についての言及を記録する。

□(山口による)メモ=20230902

  • 社会モデルに対する言及は多いが、「無能力化」に対する言及は少ない:すくなくとも和文において。
  • Oliver, Michael[1990]の原題は、「The Politics of Disablement」なので、直訳するとすると「無能力化の政治」となる。それが邦題では「障害の政治」となっている。このあたり少し考えてみたほうがよさそう。
  • 「無能力化」あるいは「無力化」と訳出されているよう。

■言及

以下和文で検索してでてきた言及です。英文については時間あるときに探して、加えるつもりです=20230902。

「イギリス障害学における社会モデルは,社会制度に起因する disability を,個人の属性としてのimpairment と区別している。個人を無能力化(disablement)するものは社会の disability であり,それによって無能力化された人々[...]」(p.14)
◇藤澤宏幸. (2011). 理学療法における障害構造分析. 理学療法の歩み, 22(1), 11-16.

「障害者が社会のメインストリームから孤立化させられ、排除されてきたのはなぜなのか…。障害者が無力化されてきた要因、すなわち個人主義イデオロギーと医療化イデオロギーを明らかにし、無力化への対抗としての障害者運動の可能性を示した画期的論考。」
上記は下記の紹介文による
◇Oliver, Michael 1990 The Politics of Disablement,The Macmillan Press,152p. =20060605 三島亜紀子・山岸倫子・山森亮・横須賀俊司訳,『障害の政治――イギリス障害学の原点』,明石書店,276p.

「障害の社会モデル(the social model of disabilities)とは,障害(disability)を障害者個人の心身の属性(impairment)ではなく,社会との関係で無能力化されていること(disablement)としてとらえる障害観である(Oliver 1990=2006).」(p.55)
◇岡部耕典. (2019). 「障害者」 と/のシティズンシップ 排除と周辺化の構造とメカニズム. 福祉社会学研究, 16, 55-71. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jws/16/0/16_55/_pdf/-char/ja

◇杉山有沙. (2018). 無力化された個人としての障害者の認定方法―イギリス 2010 年平等法における障害認定を参考にして―. 白鴎大学法政策研究所年報, (11), 105-121.

◇仁平典宏. (2015). < 教育> 化する社会保障と社会的排除―ワークフェア・人的資本・統治性. 教育社会学研究96, 175-196.

言及あり
◇杉野昭博 2007 『障害学─理論形成と射程─』,東京大学出版会

投稿日:2023/09/02

修正日:2023/09/02